ひこう性脱毛症とは、聞いたことが無い方も多いかと思いますが、思春期以降の男性に発症しやすいと言われています。
具体的な症状は「ふけ症」と「脱毛」が合併した脱毛症で、フケだけでなく、頭皮のかゆみや赤みを伴うことが多いです。
フケの状態は、灰白色の細かいものが多く見られるようになり、髪の毛も細くツヤがなくなります。
頭皮がかゆいのでかくことにより、更にフケが多く出てしまうという悪循環になるので注意が必要です。
また、ひこう性脱毛症は、男性だけでなく、女性にも多い脱毛症と言われていますので、女性の方も注意する必要があります。
ひこう性と似ている脂漏性(しろうせい)脱毛症
ひこう性脱毛症は、脂漏性脱毛症と原因や抜け毛のメカニズムが似ていて、治療についても同様の治療が行われることが多いのですが、決定的な違いがあります。
脂漏性脱毛症と粃糠性脱毛症の違い
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脂漏性脱毛症は過剰な皮脂の分泌が原因で起きるものに対し、ひこう性脱毛症は頭皮の角質の異常により、角質が大量に剥がれ落ち、フケが出るというところ。
脂漏性脱毛症も、赤い湿疹やかゆみ、フケなどの症状が出ますが、皮脂の過剰分泌によりマラセチア菌という細菌が増殖しすぎて頭皮に炎症を起こしたり、皮脂が毛穴に詰まることで炎症を起こすことが原因なので、皮脂の洗い残しや油っぽい物ばかり食べたり、ストレスなどによるホルモンバランスの乱れにより、皮脂が過剰に増えることで発症します。
症状としても、ひこう性脱毛症と比べ、頭皮のべたつきなどを感じることが多いでしょう。
ひこう性脱毛症の場合は、乾いた乾性のフケが、脂漏性脱毛症の場合は、べたべたとした脂性のフケが出るという点が、一番の違いかと思われます。
ひこう性脱毛症がおきる原因
ひこう性脱毛症の原因は、まだ完全には解明できていない部分が多いのですが、脂漏性脱毛症と同様に、ストレスなどによるホルモンバランスの乱れにより、頭皮の常在菌が異常繁殖してしまうことが原因と言われています。
なぜ異常繁殖してしまうかなどについては、不明な点が多いようです。
以下に、現時点で、主な原因とされているものを挙げてみました。
1. 過度のストレス
ひこう性脱毛症に限らず、脱毛の原因の多くは、過度なストレスと言われています。
特に、女性のひこう性脱毛症は、ストレスが原因である場合が多いと言われています。
ストレスがたまると、ホルモンバランスが乱れたり、血行が悪くなるなど、脱毛症に限らず、髪や頭皮全般に悪影響となりますので、普段からストレスをうまく解消する工夫をし、ためこまないようにしましょう。
2. 睡眠不足
ひこう性脱毛症の主な原因は、ホルモンバランスの乱れですが、睡眠時には、髪の成長を促したり、頭皮の環境を整えるための「成長ホルモン」が、多く分泌されます。
なので、睡眠不足は、頭皮や髪にとっては悪影響となります。就寝前にはスマホやテレビを見るのをやめたり、電気を消すなどし、質のよい睡眠を取るように努めましょう。
3. 運動不足
運動不足も髪の毛や頭皮の状態を悪化させる要因のひとつと言われています。
運動不足の方は、髪の毛に限らず、体自体が不健康になりがちです。体の健康は、頭皮や髪の毛の健康にもつながります。頭皮の血行促進のためにも、適度な運動は必要と言えるでしょう。
ひこう性脱毛症の対策法
では、ひこう性脱毛症を治療するためには、どのような方法があるのでしょうか?
ひとりで悩んでいても、解決するのは難しいと思いますので、考えられる方法を考えてみました。
1. 皮膚科へいく
まず、一番手っ取り早い方法は、皮膚科に行くことだと思います。
具体的な治療方法としては、ステロイドなどによる処方が、最も効果的と言われています。
しかし、この方法ですと、治療に時間がかかってしまったり、かえって慢性化してしまうなどのリスクがあるとも言われています。
薬に頼るよりも、体内環境を整えることから始めた方がよいと言う人もいます。
2. シャンプーを見直す
ひこう性脱毛症の方は、フケが出ることを気にするあまり、ごしごしと頭皮を洗ってしまう傾向があるようですが、かえって頭皮の負担となり、逆効果。
できるだけ頭皮への刺激を避けるためにも、低刺激の天然成分のシャンプーを使うなどし、優しく洗うことが大切です。
ひこう性脱毛症のまとめ
以上、ひこう性脱毛症の症状や原因、対策、治療方法などについて考えてみました。
脱毛症は、頭皮や髪の毛だけでなく、体自体の健康を考えて行くことが大切です。
日々の生活を見直し、ストレスなどをためすぎないようにしたり、頭皮ケアを見直すなどの基本から始めることで、時間はかかっても、体自体の免疫が上がり、最終的には完治につながると思います。
どうぞ、参考になさってくださいね。
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