プロペシアの効果は女性のAGA(FAGA)のみ。
つまり40代以降の「女性ホルモンの減少が原因の薄毛」に対して、効果はあります。
FAGAの女性は女性ホルモンが減少し男性ホルモンが優勢の状態になっていることから毛が細くなり抜け毛を進行させます。
そのため、男性ホルモンを抑制し抜け毛を抑えるプロペシアは効果があるということなんです。
一番の問題点。女性が服用した場合の副作用
ホルモンに作用してしまうので、奇形児・男児の女児化の可能性が高まります。
なので、子供は作らない・閉経後であれば使用は可能であると言われています。
ただ、残念ながら処方してくれる医師はいないと思います。なぜなら女性がプロペシアを服用して薄毛が改善されたという例がほぼないからなんです。
海外では一部の機関で症例があるみたいですが、公表されていません。
(横浜の薄毛専門医に伺いました)
日本では、女性はさわることすら禁止されているので症例など存在しません。
そういった経緯から、女性がプロペシアを服用した場合の副作用は、男児の女児可のみではないと考えられます。
医師もどんな副作用があるのかわからないので、処方しないというわけですね。
いずれせよ、女性が服用した場合の臨床試験結果がでていないので、個人輸入等を行い勝手な服用はすべきではないと思います。
プロペシア以外の薬は?女性用の男性ホルモン抑制薬はない?
日本で認可されたものはありません。
海外で薄毛改善の症例があったものはあります。
それが一部のクリニックでしか販売していない、スピロノラクトンという医薬品。
プロペシアの代用品。女性用薄毛治療薬スピロノラクトン
画像引用元:スピロノラクトン錠25mg「トーワ」
スピロノラクトンは、プロペシアと作用するメカニズムは異なりますが、男性ホルモンの影響を抑えるというところは同じです。
実は、スピロノラクトンは日本でもニキビ治療薬として使用されています。
ニキビは男性ホルモンの活発化により、皮脂腺が肥大して起こるものなので、男性ホルモンの活発化を抑制するのに使用されているんですね。
ニキビも薄毛も男性ホルモンによる影響なので、薄毛にも効果あるのではないか?という考えから、東京ビューティークリニックでも使用されているんだと思います。
スピロノラクトンの副作用
スピロノラクトンの副作用として、
- 高カリウム血症
- 不整脈
- 生理不順
- 乳房痛
などがあります。
ニキビ治療薬として処方する場合は、生理不順の予防としてピルも処方されるようです。
ただ、スピロノラクトンの含有量によって、副作用の可能性は変化します。
東京ビューティークリニックでは、量をかなり減らして処方しているので、副作用の心配はないとのこと。
病院以外の販売元は?市販は?スピロノラクトン以外の薬は?
現在、FAGAのためのクスリとしてスピロノラクトン以外は存在しません。
スピロノラクトンですら未だ女性の薄毛用薬として日本で認可されていないという状況なので、あと数年は無い状態でしょう。
ちなみに、「ノコギリヤシ」という成分を配合したサプリメントが男性ホルモン抑制作用があるという情報をよく耳にしますが、残念ながらあれは薄毛に効くという科学的根拠は一切ありません。
ノコギリヤシはプラセボ(何も入っていない空っぽの薬)と効果が変わらないという実験結果が報告されたそうです。
▼ノコギリヤシの実験結果
高齢男性369人を対象とした2011年にNCCIHが共同でおこなった試験では、ノコギリヤシ抽出物を最大で標準日用量の3倍(320 mg)投与しても、プラセボと比較してBPHに関連する泌尿器症状は軽減されませんでした。さらに、2009年のレビューでは、ノコギリヤシはBPHに対してプラセボと同等の効果しかないという結論が出されています。
2006年にNIHが助成した試験では、中等度から重度のBPHを有する男性225人にノコギリヤシ320 mgまたはプラセボを毎日1年間投与しましたが、症状の改善は認められませんでした。
引用元:ノコギリヤシの海外情報
ノコギリヤシは無意味です。
「女性にも効果がある」といっている情報には十分注意しましょう。
スピロノラクトンの個人輸入に関する警告
スピロノラクトンは海外から個人輸入という形で購入できますが、厚生労働省では医薬品の個人輸入に対し警告しています。
引用元:厚生労働省。医薬品等を海外から購入しようとされる方へ
日本国内で正規に流通する医薬品には、それを適正に使用したにもかかわらず重大な健康被害を生じた場合に、被害者の救済を図る公的な仕組み(医薬品副作用被害救済制度)があります。
しかし、個人輸入された医薬品による健康被害は、救済対象となりません。
医薬品を海外から購入する前に、医師や薬剤師などの専門家と相談するなど、必要性を十分に検討しましょう。
「個人輸入された医薬品による健康被害は、救済対象となりません。」
ここ注目してください。
変な成分が配合されていて、脳に障害が出ても、植物状態になっても、助けませんということです。
実際に、健康被害が出ているのに、購入する人たちがいるのは悲しいこと。
これからの人生を楽しくするために、薄毛を克服しようとしているのに、海外輸入して体を壊してまでやることなのでしょうか?
海外医薬品は使用すべきではありません。
医薬品を使用するなら、病院で処方されたものだけにしましょう。
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