カニ。
「カニ」が「カミ」に良いらしいです。
キチンナノファイバーに発毛効果、ミノキシジルを上回る。カニ殻由来の新素材【鳥取大】
カニ殻に含まれる極細の繊維状物質に高い発毛効果があることが、鳥取大などの研究で分かった。
マウスの背中やヒトの毛根にある毛乳頭細胞を使った実験では医薬品成分「ミノキシジル」よりも効果があった。
研究チームは、「既存の育毛剤に混ぜる」などの方法で実用化したいと話している。
全文→キチンナノファイバーに発毛効果、ミノキシジルを上回る カニ殻由来の新素材 鳥取大
簡単に言うと・・・
・そのネズミの毛の長さ、太さ、成長期にあたる毛根の数が、ミノキシジルを超えた。
ミノキシジルとは発毛剤リアップの主成分のこと。そのミノキシジルの作用を上回ったようです。
カニの毛(ファイバー)がリアップを上回るという理由
「成長因子が増えるから」・・・らしいです。
どの成長因子の分泌を促すのかは解明されていませんが、
- 血管新生量
- 毛母細胞の活性化量
- 毛乳頭細胞の増殖性
この3つの変化が見られたので、「これは成長因子のおかげかも?」となったみたいですね。
血管新生とは
血管新生というのは、毛細血管を新たに作リ出すこと。
毛根部分につながる毛細血管が増えれば、栄養をたくさん供給できるので、髪の毛を太くすることが期待できるんです。
血管新生はVEGF・FGF-1・FGF-2のどれかによって促されます。
今回のキチンナノファイバーについては、調べた感じFGF-1とFGF-2によるものと判明いたしました。
化粧水にも使われていたキチンナノファイバー
実は、キチンナノファイバーを使用した商品はすでに販売されています。
それが下の「素肌しずく」というもの。
ナノベールというのが、キチンナノファイバーのこと。
で、この素肌しずくが作られる前に、キチンナノファイバーがコラーゲンの密度を増加させるという研究結果は発見済みだったんです。
そしてこのコラーゲンが、FGF-1とFGF-2によって作り出されていたんです。
キチンナノファイバーを塗布することにより皮膚の健康を増進することを明らかにしている.先天的に毛のないマウスの背面にキチンナノファイバーを薄く塗布する.わずか8時間で表皮厚および膠原繊維(コラーゲン)の密度が増加することが組織学的な評価によって確認できた.この効果は塗布に伴う繊維芽細胞増生因子(aFGF(FGF-1)およびbFGF(FGF-2))の産生に伴うものである.
FGF-1・FGF-2の産生が確認できていたということなので、おそらく血管新生もこのFGF-1とFGF-2によるもの。ということになります。
素人なので、あくまで予測ですけどね…。
要点をまとめると
キチンナノファイバーには、血管新生作用・コラーゲン密度を増やす作用がある
ということです。
毛母細胞の活性化量と毛乳頭細胞の増殖性
毛母細胞の活性化量はちょっと不明でした…。ごめんなさい。
ただ、毛乳頭細胞の増殖性は、このサイトで何度もお伝えしているFGF-7という発毛促進成長因子によってUPします。
つまり、キチンナノファイバーは発毛促進作用もあるのかもしれないということです。
以上のことによって、キチンナノファイバーは…
ミノキシジル以上の作用を持つ!…とは断定できません…。
決定的なこと
重大なことに気が付きました。
ネズミさんを使った実験で、「発毛」したかどうかの情報が一切ないんです。
それもそのはず。
実験では、ハゲちゃったネズミさんではなく、毛を剃ったネズミさんを使用していたので、発毛があるかどうかなんて分からないのは当たり前。
剃るだけでは毛根も残っていますので。
だから、このニュース記事の見出しも「ミノキシジルを超えた!」とか、ややこしく書かずに、「キチンナノファイバーは毛を伸ばす早さをUPする!」とかでよかったんです。
だって、ただ毛の伸びるスピードが上がっただけで、発毛作用があったとは一言も言ってないんですよね。
ココ大事。発毛作用が確認されたとは一言もいっていません。
ミノキシジルは発毛薬であって、毛の伸びるスピードだけをあげるものではありません。
ミノキシジルを使えば、もちろん発毛もするし毛の伸びる早さも上がります。
まとめ
キチンナノファイバーは、薄毛に効果があるというより、髪の毛を早く伸ばしたい人に良いかもしれません。
締まりのない終わり方ですみません…。
ではまた何か発見したらお知らせ致しますね~^^
コメント